生活保護について

生活保護の話題でもちきりだ。

お笑いコンビ「次長課長」の河本準一さんが高額の収入を得ているにもかかわらず母親が生活保護を受給していたことを自民党片山さつきが実名で取り上げたことにより大衆の注目を集めたからだ。「河本擁護派」と「否定派」に分かれて、互いの意見に噛み付いたり、泡を飛ばしあっているが、それよりもこの問題、公的援助の盲点を検証し正しく機能するようにみんなで検討することが大事だろう。生活保護の受給者は東日本大震災が起きた2011年3月には200万人を突破しさらに増加傾向にある。この年の支給総額は3兆4000億円になるという。この3兆4000億円が働けずに困窮している人達のもとにきちんと届いているならば素晴らしい。でも実際はそうではないようだ。

「もらえるものはもらわなきゃ損」。軽い気持ちでこんなふうに考える人が多いのだろうか。みんなの税金で支えるという本来の意義がすっかり霞んでしまっている。

いろいろな抜け道みたいなのがあって、中にはベンツに乗って高級マンションに住んでいるのに生活保護を受けている暴力団員や(ベンツもマンションも他人名義にすれば自分の財産にならず、そもそも暴力団は職業ではないので収入は0円だから)、戸籍上は離婚したことにして、母子家庭で苦しいことを訴え生活保護を受けながら実際には家族で優雅に生活しているという悪質なパターンもある。すると、まじめに働くより無職で生活保護受給者になったほうがよっぽど豊かな暮らしができるじゃないかと考える若者が増えてくる。どう考えてもこれは健全な社会ではない。
こうゆう人達に「働くことの意味」なんかを道徳っぽく説いても多分無駄なんだろう。

実はこの問題が出てくるまで僕も生活保護のことなんか考えた事もなかった。
元気で働けるうちはいいけれど、病気や事故で働けなくなって父母も死んでしまったりしたら、蓄えもないので僕も生活保護を受給するようになるかもしれないと一瞬考えてしまった。もちろん生活保護の受給は悪いことではないが、やっぱり働ける方がいいに決まっている。これからはもっとタフにならなければ厳しいなと自分に言い聞かせた。