松浦世紀子さんについて

松浦世紀子という名前聞いてピンと来た人はいるだろうか。
2009年バラク・オバマアメリカ合衆国の大統領に選出されたとき、「Chage」「Yes We Can」などで話題になりましたよね。その勝利宣言を同時通訳したのが松浦世紀子さんなのだ。オバマといえば演説が上手いことでも知られている。確かにオバマの演説は素晴しい。わかりやすく説得力のある内容に時折交えるユーモア、声量や抑揚も十分で聴衆の心を引きつける。でもこのとき僕の心を引きつけたのは何を隠そう松浦世紀子さんの同時通訳だったのだ。その安定感のある美しい声と正確な言葉に聞き惚れてしまった。
日本語は英語よりもずっと語数が多いので、まともに同時通訳しようものなら、字余りになって突っかかってしまったり早口になってしまうもの。しかし、松浦世紀子さんの通訳はまるでそんなことは感じさせず自然体で丁寧で、しかもオバマのスピーチとほぼ同じタイミングで日本語を発声している、まるでオバマが喋っているかのように。これには鳥肌がたった。

あれから4年の歳月が流れた。その間には実に様々なことが起こった、本当に…。

2012年11月7日、バラク・オバマ氏は再び大統領選挙に勝利した。沸き上る聴衆を前にして勝利宣言をするオバマ、その同時通訳の声に耳を傾けると、聞き覚えのある美しい日本語。なんと松浦世紀子さんではないですか、間違えようはずはありません。まさかあの神業の同時通訳がまた聞けるとは、しかも4年前と同じオバマの勝利宣言で。一ファンとして興奮してしまいました。

松浦世紀子さんについてもっと知りたいと思い、検索などしてみるのですがほとんど情報が出てこないんです。ただ4年前に新聞か何かで松浦世紀子さんが同時通訳者として大切にしている3つのことというのを読んでとても共感したことがあるので、以下に記します。

1.プロとして勉強を続けること
2.一つ一つの言葉を愛すること
3.自分は駄目だと思わないこと


実際には違うのかもしてないけど、たしか上記のようなことが書いてあったのです。
これはどんなジャンルでもプロフェッショナルであるために大切なことだなあとおもって、以来自分も3か条として心の中で大切にしています。僕の場合はイラストレーターなので
2は、一本の線を愛すること としています。